(C)2013「そして父になる」製作委員会
先日、ひと足お先に『そして父になる』の試写会へお伺いしてきました。
〜ストーリー〜
大手建設会社に勤め、都心の高級マンションで妻と息子と暮らす野々宮良多(福山雅治)。
ある日、産院からの電話で、6歳になる息子が取り違えられた他人の子だと判明する。妻のみどり(尾野真千子)は気づかなかった自分を責め、一方良多は、優しすぎる息子に抱いていた不満の意味を知る。良多は、相手方の家族と戸惑いながらも交流を始めるが、群馬で小さな電気店を営む斎木雄大(リリー・フランキー)とゆかり(真木よう子)夫妻の粗野な言動が気に入らない。過去の取り違え事件では100%血のつながりをとるというが、息子に一心な愛情を注いできたみどりと、温かでにぎやかな家族を築いてきた斎木夫妻は、育てた子を手放すことに苦しむ。早い方がいいという良多の意見で、ついに“交換”が決まるが、そこから、良多の本当の“父”としての葛藤が始まる—。
息子を取り違えられた二つの家族。血のつながりか、共に過ごした時間か。突き付けられる慟哭の選択。
第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞したことと、
福山雅治さんが初の父親役に挑戦したということで
公開前から話題の是枝監督作品。
是枝監督は
『幻の光』(1995年)、『誰も知らない』(2004年)、
『歩いても 歩いても』(2008年)、『空気人間』(2009年)、
『奇跡』(2011年)など、皆さんの記憶に残る感動作品を
数多く送り出してきた、日本を代表する映画監督のお一人。
是枝監督が生み出す作品は、海内外の映画賞を受賞し続けています。
是枝監督作品を観て、いつも感じるとは独特な“リアリティ感”。
『誰も知らない』を観終わった時
「あれ?今の映画はドキュメンタリーだったのかな?」
と感じるくらい、作品としての完成度が高く
演じている役者さんの演技が演技ではなく
あたかも今目の前で起きている出来事のように感じられます。
本作もまさに、そんな作品。
福山雅治さん演じる「野々宮良多」と彼を取り巻く家族。
「野々村良多」は父であり、息子でもある。
子どもはいつまでの子どもであり
“親”とは、子どもによって親に成長させられていく。
今作は、家族の幸せ・家族の愛情について考えさせられる作品です。
この作品は、福山雅治さんが是枝監督に
「一緒に何かできませんか」
とオファーしたことからスタートしたと言われる作品。
是枝監督が彼のために書き下ろした作品のテーマが
「父性」というのも面白いな、と感じました。
本日(9月28日)公開ですので、ぜひ映画館へ☆
【作品情報】
製作年:2013年
製作国:日本
配給:ギャガ
上映時間:120分